精神障がい者が
楽しく生きるのに必要な
エレメントの一つに、
対人スキルがある。
一生部屋から出ずに暮らすのに
耐えられる人には
必要ないかもしれないが、
大多数のひとにとっては、
人付き合いは必要だろう。
人付き合いが
避けられないモノであるなら、
そこで強いストレスを
感じていたら、
向精神薬は減らない。
強いストレスは
心を不安定にする。
その結果、眠れなくなったり、
興奮したりするからだ。
そして、周囲との軋轢が生じる。
主治医にかかると、
クスリを増やしましょう、
と言うことになる。
多量のクスリを服用している限り、
しんどさは付きまとう。
単剤処方で
維持値まで持っていけば、
しんどさはなくなる。
そこまでいくのには、
仕事のスキルだけでなく、
対人のスキルが要るのだ。
それでは、
対人のスキルはどうすれば
獲得できるだろうか?
方法は3つある。
この3つはセットになっている。
全部やる必要がある。
一つは読書だ。
モノゴトの解釈の仕方を
変える方法を本で学ぶ。
私のオススメは、
中谷彰宏先生の著作だ。
どの本でもタメになるが、
私のイチ押しは、
「入社して3年目までに
勝負がつく77の法則」だ。
この本は本当に名著で、
私の人生で、
読んだ回数が最も多い本だ。
何回読んだか
覚えていない位だ。
ボロボロになったのを、
pylonのクリスタルテープで補強して、
また、読めるようにした。
中谷先生の著作は
膨大な量なので、
自分に合ったのを
探して読めば良いと思う。
次に、実践だ。
実際に人の中に
入ってゆく。
私の場合、とはいっても
病識ができでからの話だが、
最初は保健所の
グループワークだった。
週に一回なので、負荷が小さい。
それに慣れたら、次はデイケアだ。
最初はデイケアでも
しんどいだろう。
デイケアで頑張って
慣れてきたら、
B型作業所がある。
ここは結構キツイ。
しっかり働けば、
数万円還元金として
貰えるくらいだ。
その次のステップとして、
今ならA型作業所がある。
私の頃にはなかったので、
なんともいえないが、
一般就労の練習としては
良さそうだ。
A型になると、雇用契約を結ぶし、
無職ではなくなる。
給料も最低賃金ででる。
コレは大きいことだ。
最後は、
障がい者枠の一般就労だ。
今までとは桁違いの
負荷がかかるのを覚悟すべきだ。
こうやって、
ステップバイステップで
負荷を強くして、
ストレス耐性を増強して行く。
今まで、読書と実践の2つを提示した。
3つ目のエレメントは、
日誌の活用だ。
日誌の活用こそが、
私のメソッドの中核をなすもので、
これなしには私の人生は
成り立たない。
それ程重要なエレメントだ。
日誌の活用法をまとめた本として
秀逸なものがある。
中村俊輔の「察知力」だ。
この本を繰り返しよめば、
日誌の活用法のアウトラインは
つかめるとおもう。
中村俊輔は
サッカーノートと呼んでいる。
日誌を活用して、
自分の思考プロセスを可視化して、
反省して改善点を見つけ、
次の日に試して見る。
PDCAを回すのだ。
その辺りが詳しい本としては、
原田隆史の
「成功の教科書」がある。
この本も、読んで損はしない本だ。
こうして、
読書と実践と日誌の活用の
3つのエレメントを習慣化すれば、
仕事のスキルだけでなく、
対人のスキルも伸びて行くだろう。
言い忘れたが、
仕事のスキルも
この3つのエレメントて獲得できる。
原理は同じだからだ。
これらのメソッドは、
私自身が、実体験から
編み出したものであり、
机上の空論ではない。
実証済みのメソッドだ。
しかしながら、
細かい所は人によって
状況が違うので、
自分なりの工夫をして、
カスタマイズして欲しい。
そして、読者が自分なりの
流派を編み出して
楽しく生きられる様になったら、
そのメソッドをネットを使って
情報発信してほしい。
この繰り返しで、
精神障がい者が楽しく
暮らせる方法が
どんどん進化していく。
結果、楽しく暮らせる
精神障がい者が
増えて行くだろう。
そのための一石を
投ずることが出来たなら、
私の苦難の人生も
無駄ではなかったと思える。
善の連鎖が拡がって行くのだ。